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札幌の冬の光熱費を下げる。部屋でできることと、部屋選びで決まること

2026/9/24

冬の光熱費は、住んでからの工夫より、部屋を決めた時点でほとんど決まっています。

理由はひとつです。
窓の性能と、断熱と、暖房の方式。この3つで、暖めるのに必要なエネルギーの量が変わるからです。 設定温度を1度下げる工夫は効きますが、単板ガラスの部屋を二重窓の部屋と同じにはできません。

みなさま、こんにちは。
札幌・琴似の不動産屋「スマイルール」代表のゆりんごです🌷

「冬の光熱費、どのくらいかかりますか?」
「節約の方法を教えてください」

このご質問には、いつも順番を変えてお答えしています。
「節約の話の前に、まだお部屋が決まっていないなら、そちらを先に見ましょう」と。

部屋が決まってしまった方にも、できることはちゃんとあります。両方書きます。


光熱費は、何で決まるのですか?

部屋の性能でだいたい決まって、暮らし方で1〜2割が動きます。

同じ広さ・同じ家族構成でも、部屋によって冬の負担が2倍近く違うことがあります。これは節約の上手下手ではなく、部屋の差です。

決まる要素

影響の大きさ

暖房の方式(灯油・ガス・電気)

とても大きい

窓の種類(単板・二重・複層)

大きい

建物の断熱と構造

大きい

部屋の向きと階数

中くらい

設定温度・使い方

中くらい(ここが工夫できる部分)

換気や湿度の管理

小さいが、体感には効きます

上の3つを変える方法は、引っ越ししかありません。

だから、これから部屋を探す方には、家賃を2千円下げるより、暖房と窓を見てくださいとお伝えしています。札幌では、その2千円が冬の4か月で簡単に消えます。

▶ 家賃は手取りの3分の1が目安?札幌では、その計算だと冬に足りなくなります

▶ 暖房の種類が分かりません。セントラル・パネル・FFストーブの違い


部屋選びで、どこを見ればいいですか?

内見でこの6つを見れば、冬の負担がだいたい読めます。

#

見るところ

良い状態

1

窓が二重か

❄️ サッシが内と外に2枚。札幌では最重要

2

暖房の方式

灯油・ガス・電気のどれか。必ず聞いてください

3

建物の構造

鉄筋コンクリートは蓄熱しやすい傾向

4

最上階・角部屋かどうか

外気に触れる面が多いほど冷えます

5

玄関の位置と風除室

二重扉があると冷気が入りにくい

6

窓の下に暖房器具があるか

冷気を打ち消す位置にあるのが理想

1番がすべてに近いです。

暖めた空気は、いちばん弱いところから逃げます。 壁がどれだけしっかりしていても、窓が単板ガラス1枚なら、そこから抜けていきます。内見のときは、窓の鍵(クレセント)が2セットあるか、サッシが内と外に2枚あるかを見てください。

4番も見落とされます。 最上階の角部屋は、日当たりも眺めもよくて人気ですが、天井と壁2面が外気に触れます。 冬の暖房費は、下の階の中部屋より高くなりやすいです。日当たりの良さと冬の寒さは、同時に来ます。

▶ 札幌に移住するなら、冬を想定して部屋を選んでください。暖房費と雪の落とし穴を不動産屋が解説します

▶ 角部屋は得ですか?札幌では寒いこともあります


もう住んでいます。何ができますか?

5つあります。全部やると、体感がはっきり変わります。

やること

効く理由

厚手のカーテンを、床まで届く長さにする

窓からの冷気が足元に落ちてきます

窓の下の隙間・玄関の隙間をふさぐ

冷気の入口を減らします

設定温度を1〜2度下げて、服を1枚足す

消費が確実に減ります

空気を循環させる

天井にたまった暖気を下ろします

加湿する

同じ温度でも暖かく感じます

1番の「床まで届く長さ」を、ぜひ試してください。

窓のそばで冷やされた空気は、重くなって下に落ちます。カーテンが窓の下で終わっていると、その冷たい空気がカーテンの裾から部屋に流れ出します。 床まで、できれば少し余るくらいの丈にすると、これが止まります。

2番は、100円台のもので足ります。 古い建物ほど効きます。玄関のドアの下から冷気が入っているかどうかは、手をかざすとすぐ分かります。


空気の循環と加湿は、本当に効きますか?

どちらも効きます。理由が違います。

空気の循環は、天井付近にたまった暖かい空気を、人のいる高さに下ろすためです。暖かい空気は上へ行くので、頭は暑いのに足元が冷たいという状態になりがちです。

扇風機やサーキュレーターを天井に向けて弱く回すだけで、部屋の上下の温度差が縮まります。設定温度を上げずに、足元が暖かくなります。

加湿は、体感の話です。同じ室温でも、湿度が低いと寒く感じます。 汗や皮膚から水分が蒸発するときに熱を奪うからです。

札幌の冬は、外の空気が乾いているうえに、暖房でさらに乾きます。 湿度が20%台まで落ちる部屋もあります。ここを40〜50%に上げると、設定温度を1〜2度下げても平気になることがあります。

ただし、やりすぎは結露を呼びます。

札幌の冬の窓は、外がとても冷たいので、湿度を上げるほど窓が濡れます。 加湿は50%を上限の目安にして、朝に窓の水滴を拭くのをセットにしてください。

▶ 札幌に梅雨はないのに、なぜ結露するの?冬の湿気とカビを不動産屋が解説します

▶ 24時間換気は止めてもいいですか。結露とカビの話


やってはいけない節約はありますか?

あります。「暖房を完全に切る」ことです。

節約したい気持ちはとてもよく分かります。でも、札幌の冬に暖房を止めると、光熱費より高いものを失うことがあります。

  • 水道管が凍ります。 ❄️ 留守にするときは、暖房を弱く残すか、水落としをしてください

  • 結露が増えます。 部屋が冷えるほど、窓や壁で水滴になります

  • カビが生えます。 結露を放っておくと、退去のときの負担にもつながります

  • 健康に響きます。 室温が低すぎる部屋は、体に負担がかかります

とくに、日中に誰もいない家の扱いは注意してください。「昼は誰もいないから切っておこう」を真冬にやると、帰ってきてから暖めるのに余計なエネルギーを使うことがあります。完全に切るより、低めで保つほうが結果的に楽な場合が多いです。

そして、長期で家を空けるときは、必ず水落とし(水抜き)をしてください。凍って管が破裂すると、修理の費用は冬の光熱費の比ではありません。


冬の光熱費は、だいたいいくらですか?

部屋の条件で幅が大きいので、目安としてお読みください。

ひとり暮らしの1DK〜1LDKで、12月〜3月の1か月あたりの感覚です。

条件

冬のひと月の感覚

二重窓・都市ガス/灯油の暖房

1万円台に収まる方が多い印象です

単板ガラス・電気暖房

2万円を超えることがあります

単板ガラス・プロパンガスの暖房

さらに上がる方もいます

同じ広さでも、これだけ幅が出ます。

そして、冬は4か月続きます。 ひと月1万円の差は、ひと冬で4万円の差です。家賃でいえば、月に3千円分くらいの重さになります。

「家賃が安い部屋を見つけた」と思ったとき、冬の分を足して比べてください。 わたしはご案内のときに、家賃と暖房費を足した数字でお話しするようにしています。

▶ プロパンガスと都市ガス、札幌ではどのくらい違いますか?年間で数万円変わります


今すぐできる順番は、どうなりますか?

お金のかからない順に並べます。上から試してください。

① カーテンを閉める時間を早くする
❄️ 札幌は16時すぎに暗くなります。暗くなったらすぐ閉めるだけで、窓から逃げる熱が減ります。

② 使っていない部屋のドアを閉める
暖める空間を小さくします。廊下と洗面所の扉は、意識して閉めてください。

③ 床にラグを敷く
足元からの冷えは、体感にいちばん響きます。

④ 隙間をふさぐ
玄関の下、窓のレール、使っていない換気口。

⑤ カーテンを丈の長いものに買い替える
ここで少し費用が出ますが、効果は毎年続きます。

⑥ 窓に断熱のシートを貼る
賃貸でも、貼ってはがせるものがあります。大家さんに確認できるなら、しておくと安心です。

①と②だけでも、やってみてください。 費用はゼロです。


よくあるご質問(冬の光熱費)

Q. 暖房は、つけっぱなしと、こまめに消すのと、どちらが安いですか?
A. 方式によります。 部屋全体を長時間かけて暖める方式(温水のパネルなど)は、切ると戻すのに時間とエネルギーがかかるので、低めで保つほうが向いています。空気をすぐ暖める方式なら、こまめに消す使い方も合います。

Q. 電気の契約を見直すと、安くなりますか?
A. 契約の内容によっては変わります。 ただし、部屋の性能ほどの差にはなりません。 まず検針票で、今の契約と使用量を見てみてください。

Q. 窓に緩衝材を貼るのは効きますか?
A. 効きます。 見た目は気になりますが、冷気はかなり和らぎます。 はがすときに跡が残らない方法を選んでください。

Q. 加湿器がありません。何かかわりになりますか?
A. 洗濯物の室内干しが手軽です。乾燥も解決します。ただし干しすぎると結露するので、量は様子を見ながら。

Q. 電気暖房の部屋を選んでしまいました。
A. できることはあります。 暖める部屋を絞る、カーテンと隙間をふさぐ、循環させる。この3つで体感はかなり変わります。 次の更新のときに、方式から見直すのもひとつの手です。

Q. 内見のときに、光熱費を聞けますか?
A. 聞いてください。 前に住んでいた方の使用状況が分かることがあります。わたしも管理会社に確認して、分かる範囲でお伝えしています。


おわりに

節約の記事を書いていて、少し申し訳ない気持ちになります。
いちばん効くのは、工夫ではなく部屋だからです。

カーテンを替えて、隙間をふさいで、加湿をして。これは全部、本当に意味があります。 でも、それで単板ガラス・電気暖房の部屋が、二重窓の部屋と同じになるわけではありません。

だからこそ、これから部屋を探す方には、内見で窓と暖房を見てほしいと思っています。5分で終わります。

そして、もう住んでいる方へ。

できることは、思っているより残っています。カーテンを早く閉める。ドアを閉める。空気を回す。少し加湿する。 どれも今日からできて、体感が変わります。

札幌の冬は長いです。11月から3月まで、5か月近くあります。
その5か月を、少しでも暖かく、少しでも軽い負担で過ごしていただきたいです。

「この部屋、冬はどうですか」でも大丈夫です。
まずはLINEから、気軽に話しかけてくださいね☺


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