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築年数は何年までなら大丈夫ですか。古い物件で見るところ

2026/9/27

「築◯年まで」という線引きは、わたしはしていません。

理由はひとつです。
同じ築年数でも、手が入っているかどうかで別物になるからです。 築30年でも、窓を二重にして、暖房を替えて、水回りを直してある部屋は快適です。逆に築15年でも、建てたときのままの部屋は、冬につらい思いをします。

みなさま、こんにちは。
札幌・琴似の不動産屋「スマイルール」代表のゆりんごです🌷

「築20年を超えると、やめたほうがいいですか?」
お部屋探しのご相談で、よく出る質問です。

気持ちは分かります。数字は分かりやすく、絞り込みの条件にも入っています。 ただ、築年数で切ると、家賃が手ごろで条件のいい部屋を、まとめて見ないことになります。

この記事では、年数の代わりに何を見ればいいのかをお伝えします。


なぜ、築年数で判断できないのですか?

建物は、部分ごとに寿命が違うからです。

ひとつの塊と考えると「築◯年」になりますが、実際には中身がバラバラです。

部分

傷み方

躯体(構造そのもの)

しっかり造られていれば長持ちします

窓・サッシ

❄️ ここが古いと、札幌では冬が別物になります

暖房・給湯

入れ替えられていることが多い部分

水回り(浴室・台所・洗面)

空室のたびに直されることがあります

内装(壁・床)

退去のたびに手が入ります

共用部・外まわり

管理の姿勢が出る場所です

だから、「築25年です」と言われても、それだけでは何も分かりません。

分かるのは、「築25年ぶんの、手を入れる機会があった」ということだけです。その機会を使った建物と、使わなかった建物がある。その差を見るのが部屋探しです。


年数の代わりに、何を見ればいいですか?

この4つです。順番も、この通りです。

順位

見るところ

なぜ最優先か

1

窓

❄️ 札幌の冬の快適さと光熱費が、ここでほぼ決まります

2

暖房

種類と設置場所で、暖まり方と費用が変わります

3

水回り

毎日使う場所。古さがいちばんストレスになります

4

管理

建物の将来と、住んでからの安心を決めます

① 窓
二重サッシか。ガラスが2枚重ねか。サッシが樹脂か金属か。古い建物でも、窓だけ替えてある部屋があります。 これに当たったら、かなりの当たりです。

② 暖房
灯油か、ガスか、電気か。そして、部屋の数に足りているか。 古い物件だと居室に1台しかなく、廊下や洗面所が寒いことがあります。

③ 水回り
浴室、台所、洗面、トイレ。この4つのうち、いくつが新しいかを見てください。ここが直っていれば、日々の気分が違います。

④ 管理
これは建物を見れば分かります。あとの見出しでお伝えします。

▶ 内見で見るべきポイントは?札幌の不動産屋が「ここだけは見て」と伝えている12か所

▶ 暖房の種類が分かりません。セントラル・パネル・FFストーブの違い


リフォーム済みかどうかは、どう見分けますか?

「新しい部分」と「そのままの部分」の境目を探してください。

募集情報に「リフォーム済み」と書かれていても、中身はさまざまです。壁紙を貼り替えただけのものから、設備を全部替えたものまで、同じ言葉で呼ばれます。

見るところ

新しい/そのままの見分け方

壁紙・床

ほぼ必ず新しくなっています。ここは判断材料になりません

浴室

浴槽の形と、蛇口の型で分かります

台所

扉の質感、コンロの口数、収納の作り

洗面

独立洗面台があるか。鏡の裏に収納があるか

トイレ

ウォシュレットの有無と、その新しさ

コンセント

数と位置。古いままだと数が足りません

窓

ここが替わっていれば、本気のリフォームです

玄関ドアの鍵

古い形の鍵のままか、新しい型か

6番目のコンセントは、いい目印です。

古い建物は、コンセントの数がいまの生活に合っていません。 壁紙は新しいのにコンセントが2口しかない部屋は、表面だけ直した部屋です。

そして、7番目の窓。 窓の交換はいちばん費用がかかるので、ここをやっている建物は、他の部分にも手が入っている可能性が高いです。

もうひとつ、聞いてほしい質問があります。
「どこを、いつ直しましたか」 です。答えが具体的に返ってくる建物は、記録がきちんとある建物です。


管理の良し悪しは、どこで分かりますか?

部屋ではなく、共用部と外まわりを見てください。

築年数が古くても、管理がいい建物は快適に住めます。逆に、築が浅くても管理が悪ければ、住んでから困ります。

見るところは、この6つです。

  • ゴミ置き場 — 散らかっていないか、ネットや囲いがあるか

  • 掲示板 — 注意書きが何枚も貼られている建物は、ルールが守られていません

  • 廊下と階段 — 私物が置かれていないか、電球が切れていないか

  • 駐輪場 — 放置された自転車が何年分も積もっていないか

  • 外壁とベランダ — ひび、さび、塗装の剥がれ

  • 雪の処理 — ❄️ 冬なら、除雪が行き届いているかがそのまま出ます

最後は、冬にしか見られません。 敷地の除雪がされている建物は、管理会社がお金と手間をかけています。

▶ ご近所トラブルが起きやすい物件の見分け方と、起きたときの正しい対処法

そして、空室の数も手がかりです。ずっと空いている部屋が多い建物には、理由があります。聞いてみて構いません。


耐震については、どう考えればいいですか?

事実として言えるのは、「いつの基準で建てられたか」までです。

建物の耐震の基準は、過去に大きく見直されています。その見直し以降に建築の確認を受けた建物は、それ以前の基準の建物より、地震への備えが強化されています。

だから、確認するのはこれです。

「この建物は、いつ建てられましたか」

募集情報の「築◯年」から、建築の年が分かります。ただし、ここから先は慎重にお伝えします。

  • 古い基準の建物が、すべて危ないわけではありません。 その後に補強工事をしている建物もあります

  • 新しい基準の建物が、絶対に安全というわけでもありません

  • 個別の建物の強度は、図面と現地を見た専門家でなければ判断できません

わたしにできるのは、建てられた年と、補強の記録があるかを調べてお伝えすることまでです。そこから先の技術的な判断は、専門の方の領域です。

気になる方は、はっきり言ってください。 「新しい基準の建物で探してください」と言っていただければ、そう絞ります。遠慮しなくて大丈夫です。

▶ 木造と鉄筋、札幌ではどちらがいいですか。寒さと音の違い


古い物件の、いいところは何ですか?

正直に言うと、けっこうあります。

我慢して住むものだと思われがちですが、新しい物件にはない良さがあります。

古い物件の良さ

中身

家賃が抑えられる

同じ広さで、月に1〜2万円変わることもあります

部屋が広いことがある

昔の間取りは、収納や廊下が広めなことが

窓が大きい

古い建物のほうが、開口が大きいことがあります

交渉の余地がある

空室が長い部屋は、条件の相談ができることも

立地がいい

古い建物ほど、駅に近い場所に建っています

最後は、見落とされがちですが大きいです。

駅前のいい場所には、早い時期に建物が建っています。だから、駅に近い物件ほど築年数が古くなる傾向があります。札幌の冬を考えると、駅までの距離は毎日の生活に直結します。

▶ 「駅近」と「広さ」どちらを優先すべき?札幌では駅近の価値が本州より高い理由

そして、家賃の差です。 月1万円違えば、年間で12万円。その差を冬の暖房費に回す。 こういう考え方もできます。

▶ 家賃交渉はできますか?札幌の不動産屋が、通る場合と通らない場合を話します


古い物件で、避けたほうがいいのは?

この5つに当てはまったら、慎重になってください。

① 窓が1枚ガラスで、替える予定もない
❄️ 札幌では、ここがいちばん響きます。冬の寒さと光熱費、そして結露です。

② 水回りが一度も直されていない
とくに浴室です。毎日使う場所が古いと、気分が続きません。

③ 共用部が荒れている
管理がされていないということです。何かあったときに、対応してもらえません。

④ 空室が極端に多い
理由があります。聞いても答えが曖昧なら、やめておいたほうが無難です。

⑤ 「直します」と言われているが、時期が分からない
入居後の工事の約束は、書面で時期まで確認してください。 口約束は揉めます。

③がいちばん危ないです。

設備の古さには慣れます。でも、管理の悪さには慣れません。 雪が片づかない、電球が切れたまま、トラブルに対応してくれない。毎日こたえます。

▶ 設備で分かるNG物件。図面と内見で見抜く8か所を、札幌の不動産屋がまとめます


よくあるご質問(築年数)

Q. 築何年から「古い」と言われますか?
A. 募集の条件では、築20年や25年で区切られます。ただし、これは検索の都合であって、住み心地の線ではありません。

Q. 古い物件だと、入居審査は変わりますか?
A. 建物の古さで審査が変わることはありません。 審査は借りる方の条件を見るものです。

Q. 古い物件は、退去費用が高くなりますか?
A. むしろ、経過年数を考慮して負担が軽くなる考え方があります。 原状回復には、年数とともに価値が下がるという前提があります。

Q. 設備が壊れたら、直してもらえますか?
A. 貸主が設置した設備なら、原則として貸主側の負担で修理されます。 ただし、前の入居者が残していったもの(残置物)は対象外のことがあります。契約前に確認してください。

Q. 古い物件でも、火災保険は同じですか?
A. 加入は必要です。 内容は保険によって違うので、契約時に説明を受けてください。

Q. 内見で、古さのどこを我慢していいか分かりません。
A. 毎日触るところは我慢しない、たまにしか見ないところは我慢する。 玄関の傷は慣れますが、寒い浴室は毎日つらいです。


おわりに

「築年数、何年までなら大丈夫ですか」と聞かれると、わたしはいつも「その建物によります」と答えます。

はぐらかしているのではありません。 本当に、建物によるのです。

築35年で、窓が二重で、浴室が新しくて、共用部がいつもきれいな物件。
築12年で、窓が1枚ガラスで、ゴミ置き場が荒れている物件。

わたしがおすすめするのは、前者です。 数字だけを見ていたら、逆を選ぶことになります。

そして、古い物件を候補に入れると、家賃に余裕が生まれます。 その余裕は、冬の暖房費になり、駅からの距離になります。

ただし、古ければ何でもいいということではありません。 見るところは、この記事に書いた通りです。窓、暖房、水回り、管理。この4つを一緒に見れば、判断できます。

築年数の数字だけで候補から外す前に、一度見てみませんか。
わたしが一緒に、窓とお風呂と共用部を見ます。

「築年数が古いけど、この部屋どうですか」だけで大丈夫です。
まずはLINEから、気軽に話しかけてくださいね☺


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