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夜勤のある仕事。昼に眠れる部屋の条件
夜勤のある方は、「日当たりのいい部屋」を第一条件にしないでください。
理由はひとつです。
昼に眠る生活では、日当たりの良さがそのまま睡眠の邪魔になるからです。 南向きの角部屋は、たしかに気持ちのいい部屋です。けれど、朝8時に布団に入る方にとっては、いちばん明るい時間にいちばん光が入る部屋、ということでもあります。
みなさま、こんにちは。
札幌・琴似の不動産屋「スマイルール」代表のゆりんごです🌷
「夜勤が月に8回くらいあります」
「日勤と夜勤が交互で、寝る時間が毎週変わります」
看護師さん、介護職の方、飲食や接客のお仕事をされている方から、よくうかがうお話です。
そして、こうおっしゃる方がとても多いです。「前の部屋、昼に全然眠れなかったんです。」
正直に言うと、これは体質ではなく、部屋の条件でかなり改善します。
なぜ「日当たり重視」で探すと失敗するのですか?
部屋探しの基準が、昼に働く人向けに作られているからです。
募集情報で強調されるのは、南向き・角部屋・眺望のよさ。朝に起きて夜に眠る方にとっては、正しい価値です。
でも、夜勤のある方の一日は、こうなります。
時間帯 | 日勤の方 | 夜勤明けの方 |
|---|---|---|
朝8時 | 出かける | これから眠る |
昼12時 | 外にいる | いちばん明るい時間に寝ている |
15時 | 外にいる | まだ寝ている |
夜22時 | 眠る | 出勤の準備 |
光・音・人の動きが、全部ずれています。
だから、夜勤のある方の部屋選びは、「明るさをどう消せるか」「昼の音をどう避けるか」という、逆向きの設計になります。
遮光は、カーテンだけで足りますか?
足りないことが多いです。漏れるのは、カーテンの端と上です。
遮光カーテンを買えば解決すると思われがちですが、実際に眠れない原因は布の性能より、すき間です。レールの上、左右の端、床との間。この3か所から漏れた光で、部屋全体が明るくなります。
対策は、そんなに難しくありません。
漏れる場所 | 対策 |
|---|---|
上 | カーテンボックス、または上部を留める器具 |
左右 | 窓枠より左右に大きめのカーテンを選ぶ |
下 | 床すれすれの丈にする |
窓そのもの | 内側にロールスクリーンを足す二重構成 |
そして、部屋を決める前に見ておきたいのが、カーテンレールの形と、窓の数です。角部屋は2面採光で人気がありますが、夜勤のある方には「遮光の手間が2倍」という意味にもなります。
▶ 内見で見るべきポイントは?札幌の不動産屋が「ここだけは見て」と伝えている12か所
北向きの部屋は、ありですか?
夜勤のある方には、むしろ向いていることがあります。
北向きは敬遠されがちです。冬は寒い、洗濯物が乾きにくい、暗い——たしかにその通りです。
ただ、昼に眠る方にとっては、「直射日光が入らない」がそのまま利点になります。
向き | 昼に眠る方から見ると |
|---|---|
南向き | 明るい。遮光の手間がいちばん大きい |
東向き | 朝いちばんに強い光。夜勤明けと相性が悪い |
西向き | 午後から夕方に暑くなる。夏はつらい |
北向き | 直射が入らない。昼でも落ち着いた明るさ |
そして、北向きは家賃が抑えられていることが多いです。同じ建物の同じ間取りでも、南向きより落ち着いた金額で出てくることがあります。
ただし、札幌で北向きを選ぶなら条件がひとつ。❄️ 暖房の種類と断熱は必ず確認してください。 北向きで断熱の弱い部屋は、冬の寒さと光熱費が別の問題になります。
昼の生活音は、どこから来ますか?
上階の足音と、建物まわりの作業音です。ここがいちばん見落とされます。
夜に眠る生活なら、周りも静かです。でも昼は、建物全体が活動しています。
上階の足音——掃除機、椅子を引く音、子どもが走る音
給排水の音——洗濯機、シャワー、トイレ。古い建物ほど響きます
廊下と階段の音——出入りが多い時間帯です
宅配・訪問のチャイム——昼はここが集中します
❄️ 除雪の音——冬の早朝、これが札幌の最大要因です
最後がいちばん強敵です。
札幌では、敷地の除雪が早朝に入ることがあります。重機の音と、雪を積み上げる音。夜勤明けで7時に寝ようとしたところに、これが来ます。
だから、「敷地の除雪は、いつ入りますか」と必ず聞いてください。時間帯が分かるだけで、対策が立てられます。
対策としては、最上階を選ぶのがいちばん効きます。上階の足音がなくなるだけで、昼の睡眠の質はかなり変わります。
大通り沿いは、避けたほうがいいですか?
夜勤のある方は、避けたほうが無難です。ただし、理由は夜ではありません。
大通り沿いの部屋は、夜より昼のほうがうるさいです。交通量が多いのは通勤時間帯と日中で、そこが睡眠時間と重なります。
そして❄️ 幹線道路沿いは、路面の状態によって冬の車の音が変わります。 圧雪の上を走る音は、夏に内見しただけでは分かりません。
立地 | 昼に眠る方から見た評価 |
|---|---|
幹線道路に面している | 交通量のピークが睡眠時間と重なる |
幹線から1本入った住宅街 | 静か。ただし夜道の明るさは要確認 |
駅のすぐ前 | 人の出入りが多く、昼も動いている |
おすすめは、幹線道路から1本か2本入った場所です。駅までの距離を少し譲って、静けさを取る。夜勤のある方には、かなり割に合う交換です。
ただし、1本入った道は夜の明るさが落ちます。 出勤が夜になる方は、その道を夜に歩いてみてください。
▶ 札幌の治安はどうですか?エリアで見るより「道」で見てください
ゴミ出しと宅配は、どうすればいいですか?
この2つが、夜勤生活でいちばん現実的なストレスになります。
ゴミ出しは、朝の決まった時間までという物件が多いです。前夜に出せない、朝は寝ているという方が本当に多いです。契約前にこれを確認してください。
① ゴミステーションは、いつ出せますか(前夜から出せる物件もあります)
② 屋内のゴミ置き場ですか、屋外ですか
③ 収集日以外も置いておけますか
②が地味に効きます。 ❄️ 屋内のゴミ置き場がある建物は、真冬に雪の中を歩いて出しに行かなくて済みます。札幌では、これは想像以上に大きい差です。
宅配のほうは、寝ている時間にチャイムが鳴るのが問題になります。
方法 | 夜勤のある方から見ると |
|---|---|
宅配ボックス | いちばん確実。あれば優先したい設備 |
置き配 | 使えるが、玄関の位置と建物の造りによる |
営業所・コンビニ受け取り | 出勤ついでに寄れるなら便利 |
宅配ボックスの有無は、募集情報に書かれていないこともあります。 気になる物件があれば聞いてください。
▶ 宅配の受け取りが少しこわい。女性のひとり暮らしで、置き配をどう使いますか
職場までの距離は、どう考えますか?
夜勤のある方は、「終電」ではなく「帰る手段」で考えてください。
夜勤明けの帰宅時間は、交通機関が動いている時間帯なのであまり困りません。問題は、夜勤に入る前と、呼び出しがあったときです。
深夜・早朝にタクシーを使う可能性があるか(距離がそのまま費用になります)
車通勤なら、駐車場と雪の問題(❄️ 冬の朝、雪をかく時間を毎回見ておく必要があります)
徒歩・自転車の距離なら、冬にそれが成立するか
❄️ 3番目が札幌特有です。 夏に自転車で15分の距離は、真冬には自転車が使えません。歩けば倍近くかかり、足元も悪い。冬に成立しない通勤手段は、最初から数えないでください。
わたしがよくお伝えするのは、「職場が近いほうが、夜勤の疲れ方が変わります」ということです。距離を10分縮めるために家賃が少し上がっても、夜勤が続く生活なら悪くない交換だと思っています。
内見では、何を見ればいいですか?
この順番で見てください。昼の内見でも分かります。
# | 見るところ | 確認の仕方 |
|---|---|---|
1 | カーテンレールの形 | 上に箱があるか、レールがむき出しか |
2 | 窓の数と向き | 遮光する箇所が何か所になるか |
3 | 上階の状況 | 空室か、どんな方が住んでいるか聞く |
4 | 水回りの位置 | 排水管が寝室の壁を通っていないか |
5 | ゴミ置き場 | 屋内か屋外か、出せる時間 |
6 | 宅配ボックス | 数と大きさ |
7 | 敷地の除雪 | ❄️ 時間帯と、雪をどこに積むか |
8 | 寝室にする部屋で、5分黙ってみる | 聞こえてくる音を数える |
8番目を、ぜひやってください。
内見のとき、わたしは会話をやめて、お客さまと一緒に黙ります。5分間なにも話さずに立つと、聞こえる音がはっきり分かります。 説明を聞きながらでは気づけません。
よくあるご質問(夜勤のある方の部屋探し)
Q. 夜勤があると、入居審査で不利になりますか?
A. なりません。 見られるのは収入の安定性と勤続です。医療・介護職は、むしろ評価されやすい傾向があります。
Q. 内見に行ける時間が限られています。夜勤明けでも大丈夫ですか?
A. 大丈夫ですが、寝ていない状態での判断はおすすめしません。 お休みの日に合わせて調整します。無料の送迎もしています。
Q. 昼に洗濯機を回すと、迷惑になりますか?
A. 昼は問題になりにくい時間帯です。 気をつけたいのは、むしろ夜勤前の深夜と早朝のほうです。
Q. 最上階は、夏に暑くないですか?
A. 暑くなりやすいのは事実です。札幌の夏も、以前より確実に暑くなりました。 最上階を選ぶなら、エアコンの有無か、後から設置できるかを確認してください。
Q. 遮光を強くすると、体内時計が狂いませんか?
A. 起きる時間に光を浴びれば整いやすいと言われています。眠るときは暗く、起きたら明るく。遮光できる窓と、起きてすぐ開けられる窓。この形が理想です。
Q. 家賃は、どのくらい見ておけばいいですか?
A. 夜勤手当を含めた月収で考えると、繁忙期でない月に苦しくなることがあります。手当を除いた基本の収入で無理のない額にしておくと安心です。❄️ 札幌は冬の暖房費が別にかかるので、そこも計算に入れてください。
▶ 家賃は手取りの3分の1が目安?札幌では、その計算だと冬に足りなくなります
おわりに
夜勤のある方から「昼に眠れない」とうかがうたびに、思うことがあります。
眠れないのは、その方のせいではありません。
部屋探しの基準が、朝に起きて夜に眠る人向けにできているだけです。南向き、角部屋、日当たり良好。その言葉をいったん脇に置いて、「昼に暗くできるか」「昼に静かか」で選び直すと、条件は変わります。
遮光できる窓。上に人がいない階。幹線から1本入った場所。屋内のゴミ置き場と、宅配ボックス。どれも、探せばある条件です。
そして、夜勤を続けながらの部屋探しは、そもそも時間が取りにくいものです。内見の日程も、お休みに合わせます。 眠い日に無理をして決める必要はありません。
「夜勤があるので、昼に眠れる部屋がいいです」
この一言で大丈夫です。あとは一緒に条件を分解します。
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