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この不動産屋、大丈夫?やめたほうがいい不動産会社の見分け方を、元・不動産屋が苦手だった不動産屋が書きます

2026/9/6

やめたほうがいい不動産会社のいちばん分かりやすい見分け方は、「デメリットを言うかどうか」です。

どんな部屋にも、必ず弱点があります。日当たり、音、収納の少なさ、駅からの道。それを聞く前に自分から話す会社は、信用していいと思います。いいところしか言わない担当者は、あなたに合う部屋を探しているのではなく、決まりやすい部屋を勧めています。

みなさま、こんにちは。
札幌・琴似の不動産屋「スマイルール」代表のゆりんごです🌷

この記事は、少し書きにくいテーマです。同業の話だからです。
それでも書くのは、わたし自身が、不動産屋になる前は不動産屋がちょっと苦手だったからです。

専門用語で押し切られて、よく分からないまま署名した。
聞きたいことがあったのに、聞ける空気じゃなかった。
「これでいいですよね?」と言われて、うなずいてしまった。

あのときの居心地の悪さを覚えているので、書きます。


やめたほうがいい不動産会社の特徴は?

5つあります。ひとつでも当てはまったら即アウト、という話ではありません。複数重なったら、担当を替えるか、会社を替えてください。

#

特徴

なぜ危ないか

1

希望条件と違う部屋ばかり出してくる

あなたの条件ではなく、決めたい部屋を優先しています

2

メリットしか言わない

弱点を知らないか、知っていて隠しています

3

店に来ないと詳細を教えてくれない

来店させて、その場で決めさせる進め方です

4

契約を急がせる

考える時間を与えないのは、考えられると困るからです

5

電話やメールの対応が雑

契約後の対応も、だいたい同じです

ひとつずつ、実際に何が起きるかをお話しします。


① 希望条件と違う部屋ばかり出してくるのは、なぜですか?

その会社が決めたい部屋だからです。

不動産会社には、自社で管理している部屋や、決めると手数料が多く入る部屋があります。それ自体は悪いことではありません。問題は、あなたの条件を脇に置いてまで勧めてくることです。

見分け方は簡単で、「なぜこの部屋を選んだんですか」と聞いてみてください。

  • 「〇〇さんが駅近を優先されていたので、徒歩5分のここを」→ 聞いてくれています

  • 「いい物件なので」「今なら空いているので」→ あなたの話を聞いていません

条件と違う部屋を見せること自体は、ときどき意味があります。わたしも「条件からは外れますが、一度見てみませんか」とお出しすることがあります。そのときは必ず、外れている理由と、それでも勧める理由をセットでお伝えします。

理由の説明がないまま条件外の部屋が続いたら、そこは合っていません。


② 「メリットしか言わない」は、なぜ危ないのですか?

住んでから、言われなかったことが全部出てくるからです。

わたしがご案内でお話ししているのは、こういうことです。

  • 「この部屋、収納がかなり少ないです。いま使っている家具、入らないかもしれません」

  • 「南向きですが、冬は向かいの建物の影に入ります」

  • 「1階なので、雪解けの時期は湿気が出ます」

言うと決まりにくくなります。でも、言わずに決まったお部屋は、住んでから恨まれます。

判断の目安をひとつお伝えします。
「この部屋のデメリットは何ですか」と、はっきり聞いてみてください。

  • すぐに2つ3つ出てくる → その担当者は部屋を見ています

  • 「特にないですね」 → 見ていないか、言う気がありません

築年数の古い部屋でも、日当たりの悪い部屋でも、条件が合えばいい部屋です。弱点を知ったうえで選ぶのと、知らずに住むのは、まったく別のことです。


③ 「店舗に来ないと詳細をお伝えできません」と言われました

これは、注意していい合図です。

正当な理由がある場合もあります。募集条件が変わりやすい部屋や、大家さんの意向で情報公開が限られている部屋は、実際にあります。

でも、電話やメールで答えられる質問にまで「ご来店ください」と言う会社は、来店させることが目的です。

来店してから何が起きるかというと、こうです。

  1. 「その部屋、実は昨日決まってしまって」と言われる

  2. 「でも似た条件で、こちらが空いています」と別の部屋を出される

  3. 「今日中なら押さえられます」と言われる

  4. 断りにくい空気のまま、申し込みを書いている

これがおとり物件の典型的な流れです。


おとり物件は、どうやって見抜きますか?

相場より明らかに安い部屋を見つけたら、電話でこう聞いてください。

「〇〇(物件名)の、〇号室は、今も空いていますか?」

部屋番号まで言って聞くのがコツです。答え方でだいたい分かります。

答え方

判断

「空いています。内見できます」

✅ 問題ありません

「確認してご連絡します」→ 折り返しあり

✅ 普通の対応です

「決まってしまいました。似た物件が…」が毎回続く

⚠️ おとりの可能性

「詳しくはご来店で」

⚠️ 注意してください

見分けるポイントは「毎回」です。人気の部屋が本当に決まっていることは普通にあります。でも、問い合わせるたびに決まっていて、必ず別の部屋を勧められるなら、それは手口です。

もうひとつ。同じ部屋が何か月も同じ写真で載り続けているのも、疑っていい合図です。ちなみに、おとり物件は法律で禁止されています。おかしいと感じたら、遠慮なく問い合わせをやめて構いません。

写真と実物が違う物件の見分け方は、実例を挙げてこちらにまとめました。
物件サイトの写真と実物が違う。おとり物件の見分け方を、不動産屋が正直に書きます


④ 契約を急がせる会社は、なぜだめなのですか?

考える時間を与えないのは、考えられると困るからです。

「今日中に決めないと」「もう1組検討されていて」

繁忙期の札幌では、これが本当のこともあります。 1〜3月は、いい部屋が数日で決まります。だから「急かされた=悪徳」とは限りません。

見分け方は、急がせたあとに、ちゃんと止まってくれるかどうかです。

  • 「では申し込みだけ入れて、審査の間に考えましょう。申し込みは契約ではないので、この段階なら費用はかかりません」→ 誠実です

  • 「今日、契約書に署名してもらわないと」→ おかしいです

申し込みと契約は別のものです。ここを曖昧にして、その場で契約書と初期費用まで進めようとする会社は、避けてください。

そして、閑散期(11〜12月・6〜8月)に同じことを言われたら、一度冷静になってください。その時期に数日で決まる部屋は、そう多くありません。


⑤ 電話やメールの対応で、何を見ればいいですか?

契約後の対応が、そのまま出ます。

賃貸は、契約したら終わりではありません。住んでいる間に、こういうことが起きます。

  • 給湯器が壊れた

  • 上の階の音が気になる

  • 冬に窓が凍りついて開かない

  • 除雪が入っていない

そのとき連絡する相手が、この会社です。

だから、部屋探しの段階での対応を見てください。

  • 折り返しの電話が来るか。来るとしたら、いつ来るか

  • 質問の答えが、質問の答えになっているか

  • 分からないことを「確認します」と言えるか(その場で適当に答える人のほうが危ないです

口コミも参考になります。ただ、★1のクレームだけを見ないでください。 見るべきは「対応が遅い」「連絡が来ない」が複数の人から書かれているかです。個別のトラブルは、どんな会社にもあります。繰り返されているものが、その会社の性格です。


いい不動産屋は、どうやって探しますか?

逆から書きます。わたしが「この人に頼みたい」と思う担当者の特徴です。

  1. デメリットを先に言う

  2. 「分かりません、確認します」と言える

  3. 予算の中で探してくれる(上の物件を見せて基準を上げてこない)

  4. 駅から部屋まで、一緒に歩いてくれる

  5. 契約書の中身を、聞く前に説明してくれる

4番目は、女性のひとり暮らしではとくに大事だと思っています。車で連れて行って部屋だけ見せるのは、その道を毎日2回歩く方に対して不誠実だと、わたしは思っています。

内見のときに何を見るかは、こちらにまとめました。
内見で見るべきポイントは?札幌の不動産屋が「ここだけは見て」と伝えている12か所


合わないと思ったとき、どう断ればいいですか?

理由を言わなくて大丈夫です。

いちばん多いのが、「断りにくくて、そのまま契約してしまった」というご相談です。何件も内見に付き合ってもらった、時間を使わせてしまった。その気持ちは分かります。

でも、内見は断るためにするものです。

断り方は、これで十分です。

「検討しましたが、今回は見送らせてください。ありがとうございました」

理由を聞かれても、「もう少し探してみます」で構いません。申し込みを入れたあとでも、契約前ならキャンセルに費用はかかりません。

そして、契約のあとにお金の話でもめないために、退去のときの費用も先に知っておいてください。
賃貸の退去費用、いくらが普通ですか?


よくあるご質問(不動産会社の選び方)

Q. 大手と地元の会社、どちらがいいですか?
A. どちらがいいとは言えません。大手は物件数と仕組みの安心感、地元は街の細かい情報が強みです。大事なのは会社の規模ではなく、担当者です。 同じ会社でも人によってまったく違います。

Q. 複数の不動産会社に同時に相談してもいいですか?
A. まったく問題ありません。むしろ、比べていただいたほうがいいと思っています。同じ部屋を複数の会社が扱っていることも普通にあります。

Q. 女性ひとりで店舗に行くのが不安です。
A. その感覚は、正しいです。弊社は女性スタッフが対応しますし、LINEだけで契約・鍵のお渡しまで完結できます。お店に来ていただかなくても大丈夫です。

Q. 仲介手数料が「無料」の会社は、大丈夫ですか?
A. 大丈夫なことも多いです。大家さん側から報酬を受け取っている場合は、正当に無料にできます。ただし手数料をゼロにした分が、別の名目に乗っていないかは確認してください。見積もりの総額で比べるのが確実です。

Q. 担当者を替えてもらうことはできますか?
A. できます。言いにくければ、会社の代表番号に「別の方にお願いしたい」とお伝えすれば大丈夫です。よくあることなので、気にしなくて構いません。

Q. 内見に行ったら、その場で申し込まないと失礼ですか?
A. まったく失礼ではありません。断るために見に行くのが内見です。気を遣って申し込む必要は、ありません。


おわりに

不動産屋は、人生でそう何度も関わる相手ではありません。だから比べようがなくて、「こういうものかな」と思ってしまいます。

わたしもそうでした。
分からないまま署名して、家に帰ってから調べて、それでもよく分からなくて、なんとなく不安なまま住みはじめました。

その居心地の悪さを、お客さまに味わってほしくない。
それがこの仕事をしている理由のひとつです。

だからこの記事は、うちを選んでくださいという話ではありません。
どこで借りるにしても、聞いていいことがあるし、断っていいということが伝わればうれしいです。

聞きにくいことは、代わりに聞きます。分からない用語は、何度でも説明します。
「こんなこと聞いてもいいのかな」は、まったく気にしないでください。まずはLINEから、気軽に話しかけてくださいね☺


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