Blog

ブログ

間取り図の見方が分かりません。図面だけで分かるNG物件と、札幌だけの記号を不動産屋が解説します

2026/9/6

間取り図でいちばん最初に見るのは、「畳数」ではありません。「専有面積」と「収納の奥行き」です。

同じ「洋室8畳」でも、部屋が四角いか、柱が出っ張っているかで、置ける家具がまるで変わります。畳数だけを見て決めると、引っ越し当日に「ベッドが入らない」が起きます。

そしてもうひとつ。
札幌の間取り図には、本州の図面には出てこない記号が載っています。 FF、RH、風除室、ホームタンク。これが読めるかどうかで、冬の暮らしやすさの見当がつきます。

みなさま、こんにちは。
札幌・琴似の不動産屋「スマイルール」代表のゆりんごです🌷

間取り図は、慣れると内見に行く前にかなりの部分がふるいにかけられます。 移動の時間も体力も限られていますから、ここで絞れると本当に楽です。

わたしがお客さまに図面をお送りするとき、実際に見ているところを、そのまま書きます。


間取り図で、最初に見るところはどこですか?

専有面積です。畳数より先に、こちらを見てください。

理由は、畳の大きさに全国共通の基準がないからです。

呼び方

1畳のサイズ

主に使われる地域

中京間

約1.65㎡

中部地方

江戸間

約1.55㎡

関東・北海道でも多い

団地間

約1.45㎡

公団・アパート

同じ「6畳」でも、団地間と中京間では1畳分近い差が出ます。だから畳数は目安にしかなりません。

専有面積の目安(ひとり暮らし)

間取り

専有面積の目安

暮らし方

1R・1K

20〜25㎡

ひとり暮らしの標準

1K

25〜30㎡

荷物が多い方はここから

1DK・1LDK

30〜40㎡

在宅ワークや来客があるなら

そして専有面積にはバルコニーは含まれません。 「30㎡」と書いてあっても、そのうち3㎡がロフトということもあります。何が含まれているかまで見てください。


収納は、どこを見ればいいですか?

幅ではなく、奥行きです。

図面に「押入」「CL(クローゼット)」と書いてあっても、それだけでは足りません。奥行きが55cmあるかどうかを確認してください。

理由はシンプルで、ハンガーが掛からないからです。 一般的なハンガーの幅は42cm前後。奥行きが45cmしかないクローゼットだと、服が斜めになるか、扉が閉まりません。

表記

意味

奥行きの目安

CL

クローゼット

55〜60cm(洋服向き)

WCL / WIC

ウォークインクローゼット

人が入れる広さ

押入

押入れ

80〜90cm(布団向き。洋服には深すぎます)

SIC

シューズインクローゼット

玄関の土間収納

床下

床下収納

缶詰などの保管に

押入は洋服には向きません。 奥行きが深すぎて、手前の服しか使わなくなります。押入しかない物件を選ぶなら、突っ張り棒か収納ケースの追加が前提です。

そして図面を見るときは、いま持っている服の量を思い出してください。 わたしは整理収納アドバイザーの資格を持っているのですが、ご相談でいちばん多いのは「収納が足りない」ではなく「奥行きが合っていない」です。


部屋の形は、なぜ大事なのですか?

四角い部屋と、いびつな部屋では、置ける家具の数が変わるからです。

同じ8畳でも、こうなります。

  • きれいな長方形 → ベッド・机・棚が壁沿いに並びます

  • L字や台形 → デッドスペースが出て、実質7畳くらいの使い勝手になります

そして、間取り図でとくに気をつけていただきたいのが柱と梁です。

図面の中で、部屋の角が四角く欠けているように描かれているところ。あれが柱です。RC造(鉄筋コンクリート)の物件によくあります。

柱があると、こうなります。

  • 冷蔵庫や本棚が、壁にぴったり付けられない

  • ベッドの頭が、柱の分だけ斜めになる

  • 見た目の畳数より、実際に使える面積が減る

内見のときは、柱の出っ張りを必ずメジャーで測ってください。 図面には出っ張りの寸法まで書いていないことが多いです。


札幌の間取り図にしかない記号を教えてください

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
道外から来られた方は、まずこの記号が読めません。

表記

読み方・意味

何が分かるか

FF

FF式暖房(強制給排気式ストーブ)

札幌では当たり。灯油かガスで、燃焼の空気を外から取るので換気が要りません

RH

ロードヒーティング

駐車場や玄関前の融雪設備。負担金が別途かかることがあります

風除室

ふうじょしつ

玄関の外側にもう一枚扉がある空間。あると冬の玄関がまったく違います

ホームタンク

屋外の灯油タンク

灯油が配達で入ります。自分で買いに行かなくて済みます

セントラル

セントラルヒーティング

家全体が均一に暖かい。部屋ごとの温度調整はしづらいです

PS

パイプスペース

配管の場所。ここも実質使えない面積です

MB

メーターボックス

ガス・電気のメーター

とくに風除室は、道外の方が図面で見落とすものの筆頭です。

風除室があると、玄関を開けたときに冷気が一気に入ってきません。雪や靴の泥を落とす場所にもなります。「玄関前にもう一つ小さい四角が描いてある」物件は、当たりだと思ってください。

そしてRH(ロードヒーティング)は、良いことばかりではありません。融雪してくれるのは本当に助かるのですが、電気代や灯油代の負担金を入居者が払う物件があります。 図面にRHとあったら、「負担金はいくらですか」と必ず聞いてください。

暖房の種類で冬の光熱費がどれだけ変わるかは、こちらに金額を出して書きました。
札幌に移住するなら、冬を想定して部屋を選んでください


方角は、どこまで気にすればいいですか?

札幌では、方角より「南側に何が建っているか」のほうが大事です。

図面には方位マーク(N の矢印)が付いています。南向きが人気なのは全国共通ですが、札幌には事情があります。

冬の太陽が、驚くほど低いところを通るからです。

冬至のころの札幌は、日の出が7時すぎ、日の入りが16時すぎ。太陽の高さも夏とはまるで違います。その結果、夏は日が入っていた南向きの部屋が、冬は向かいの建物の影に一日中入るということが起きます。

だから図面を見るときは、方位マークと一緒に、周りの建物を地図で確認してください。 いまは地図アプリで、建物の高さもだいたい分かります。

方角ごとの特徴を、札幌の事情込みでまとめます。

方角

良いところ

気をつけるところ

日照時間が長い

家賃が高め。冬は影の影響を受けやすい

朝が明るい

午後は暗くなります

西

午後まで明るい

夏の西日が強い

家賃が安い。夏は涼しい

冬の結露に要注意。窓の作りを必ず確認

北向きは、避けるべき条件ではありません。窓がペアガラスで、断熱がしっかりしていれば、十分住めます。 むしろ家賃が下がるぶん、お得なことがあります。


間取り図だけで避けられるNG物件は?

図面の段階で「これは見に行かなくていいかも」と判断できるものを、5つ挙げます。

NG1. 収納がまったく描かれていない
図面に収納の表記が一切ない物件があります。家具で対応できますが、その分の費用と面積が要ります。

NG2. 部屋の形が複雑で、柱の欠けが多い
使える面積が、畳数よりかなり減ります。家具の配置が最初から限られます。

NG3. キッチンと寝るスペースに仕切りがない
ワンルームでよくある形です。料理のにおいが寝具に付きます。 自炊をしたい方には向きません。「1R」と「1K」の違いはここです。

NG4. 洗濯機置き場が屋外(バルコニー)
札幌では、これはかなり厳しいです。 冬に凍って動かなくなります。図面で「洗濯機置場」がベランダ側にあったら、室内かどうかを必ず確認してください。

NG5. 玄関を開けたら、部屋の中が丸見えの配置
玄関から居室までまっすぐで、仕切りがない間取りです。宅配便を受け取るときに、部屋の中が見えます。女性のひとり暮らしでは、気にする方が多いところです。


図面で分からないことは、何ですか?

正直に言うと、大事なことのほとんどは図面に載っていません。

図面で分かるのは、あくまで形と広さです。分からないのは、こういうことです。

  • 窓を開けたときに何が聞こえるか

  • 収納の実際の奥行き(図面に寸法がないことが多いです)

  • コンセントの位置と数

  • 水圧

  • 駅からの道の明るさ

  • 冬の日当たり

  • 共用部が清掃されているか

だから、図面でふるいにかけて、残ったものを見に行くという順番になります。図面は「選ぶための道具」ではなく、「行かなくていい物件を外すための道具」だと思ってください。

内見で実際に見る12か所は、こちらにまとめています。
内見で見るべきポイントは?札幌の不動産屋が「ここだけは見て」と伝えている12か所


よくあるご質問(間取り図の見方)

Q. 「1R」と「1K」は、何が違うのですか?
A. キッチンと居室の間に仕切り(扉)があるかどうかです。1Kは仕切りがあります。においと寒さの両方で、1Kのほうが暮らしやすいです。札幌では、冬にキッチンからの冷気を止められるのも利点になります。

Q. 図面の寸法は正確ですか?
A. 目安です。壁の芯から測っているか、内側から測っているかで数センチずれます。 冷蔵庫や洗濯機の置き場所は、内見時にメジャーで実測してください。

Q. ロフト付きは得ですか?
A. 収納としては便利ですが、ロフトは専有面積に含まれないことが多いです。「30㎡+ロフト」と「30㎡」では、居室の広さが同じです。また、暖かい空気が上にたまるので、札幌の冬はロフトが暑くなることがあります。

Q. 「2階以上」と図面に書いてありませんが、階数はどう分かりますか?
A. 図面ではなく、物件情報の「所在階」を見てください。同じ間取り図で、階だけ違う部屋を募集していることがよくあります。日当たりと暖かさは階によって変わります。

Q. 北向きは、やめたほうがいいですか?
A. 一概にはそうは言えません。窓がペアガラスか、樹脂サッシかで体感がまったく違います。 図面では分からないので、そこは聞いてください。家賃が抑えられるぶん、条件が合えばいい選択です。

Q. 図面を送ってもらうことはできますか?
A. できます。条件を教えていただければ、図面をLINEでお送りします。「この図面のここ、どういう意味ですか」というご質問も歓迎です。 記号の読み方だけのご相談でも構いません。


おわりに

間取り図は、慣れると本当に便利な道具です。
専有面積と収納の奥行き、部屋の形、そして札幌の記号。 この4つが読めるようになると、見に行く前にかなり絞れます。

でも、図面で分かるのはそこまでです。
窓を開けたときの音も、冬の日の入り方も、駅からの道の暗さも、図面には描かれていません。

だから、図面は「行かなくていい物件を外すため」に使ってください。 そして残った部屋を、実際に見に行きましょう。

「この図面、どう読めばいいですか」だけでも大丈夫です。
記号ひとつのご質問でも、遠慮なくどうぞ。まずはLINEから、気軽に話しかけてくださいね☺


札幌女性不動産 by Smirule(スマイルール)
〒063-0811 北海道札幌市西区琴似1条7丁目2-14 CASA COMODO 1F(地下鉄琴似駅5番出口から徒歩7分)
TEL 011-676-8677/平日 9:00-17:00(時間外・土日祝もご相談に応じます)
女性のためのお部屋探し/札幌市内全域対応・無料送迎あり
LINE:https://lin.ee/toPNXSu

Open 9:00 Close 17:00